郵政民営化を監視する市民ネットワーク

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 Ubin Watch news No.20
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法案こそ成立しましたが、問題はこれからです!
私たちは、全国の地域をつないで郵政公共サービスを守ります

  10月14日参議院本会議で郵政民営化法案が可決成立しました。18日には、来年1月発足する準備企画会社の発起人にあたる設立委員が発表されました。生田総裁をはじめ奥田経団連会長ら財界トップ、郵政・金融審議会会長など財界本位の露骨な顔ぶれです。
  2006年の早い時期にはそれぞれの新会社の経営陣、「承継計画」経営方針が明らかになるでしょう。郵政民営化の実像がしだいに国民・利用者の前に明らかになってきます。そして、2007年10月からは私たちが指摘してきた問題が具体化してくるでしょう。

■ 増加する負担と縮小される公共サービス

  地域の郵便局は廃止され、郵便料金は値上げされ、ライフラインや社会的福祉機能は縮小される。そして郵便事業会社は、民営化し独立させることによって不採算は止めようもなく進むでしょう。
  郵貯を利用する少額預金者からは口座維持手数料やATM使用料が徴収されるでしょう。就く仕事によっては保険に加入できないひとが生まれるでしょう・・・。
  財政再建は進まず、増税が押しつけられ、郵政公共サービスが次々と悪化するときに人びとは気づきはじめるのです。

  何のための郵政民営化だったのか?郵政民営化は正しい選択だったのか?その時、法案に賛成した議員の責任も問われるのです。
  しかし、残念ながら、いまはこの流れをくいとめる有効な手段はありません。
  私たち「市民監視ネット」は、社会的財産としての郵便局を守り、郵政事業を公共サービスとして再確立するために郵政事業に従事する労働者や地域の市民利用者とともに引き続き監視活動を強めることを明らかにしたいと思います。

■ 郵貯・保険新会社は大丈夫なのか?

  危機に瀕するのは、郵便新会社だけでしょうか。もしかしたら郵貯・保険新会社の方が破綻は早いかもしれません。

  すでに、2000年から世帯の高齢化と平均賃金の低下のために全体の貯蓄率は低下しています。郵貯・簡保も2000年以降縮小に転じ、官に資金が流れるどころか「金を返せ」という請求者側に回っているのです。新会社が国債などを売りに出せば、ただちに金利が急上昇し、国債は大暴落しすべての金融機関は債務超過に陥り国の財政も破綻することはご存じの通りです。結局304兆円の公債の維持管理で新会社は身動きがとれない以上、そもそも民営化は不可能な話なのです。
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注)「小渕の呪い」
  当時の小渕首相(故人)によって発行された1998年度の国債は、それまでの20兆円から一挙に30兆円超に引き上げられた。その時大量発行された10年国債が2008年に大量の償還期間を向かえることから、そう呼ばれる。現在100兆円を超えて増え続ける借換債がこの年さらに30兆円増える勘定になる。
  しかも、2008年3月には「郵貯の純増で新規国債を消化する」手段が講じえないばかりか、財務省が握る預託金も最終的にそこをつき、郵貯・簡保資金で国債を買い支えることは不可能になります。そしてその年2008年は、「小渕の呪い」の当年にもあたります。
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  巨大な借金をかかえ資金源の枯渇を加速させる「郵政改革」がすすめれば、どうなるのでしょうか?財政上の資金繰りは立ちゆかず財政崩壊へ一気に向かうことはあきらかです。

■ 金融サービスは基本的人権

  国債の消化問題だけではありません。いずれデフレが収束しインフレに転じることは識者のほぼ一致した見方と言われています。インフレになれば金利が上がり国債が下がります。大量に国債を保有している郵貯・保険新会社や民間金融機関の破綻は避けようがありません。外資による日本の金融市場の制圧への衝動も強まるでしょう。

  世界貯蓄銀行機構などは、金融サービスへのアクセスを基本的な人権と位置づけ、金融排除をなくす目標を掲げた決議を昨年採決しました。ニュージーランドでは、民営化で破壊された金融サービスを復興するために郵貯銀行「キウイ銀行」が誕生しました。スペイン、フランス、オーストリアでも郵便局業務と郵貯を再合体させる動きになっています。
  郵政民営化の見直しは、日本でも避けられない時が必ずやってきます。私たちは、その日のために全国津々浦々の地域をつないで活動を始めます。

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