郵政民営化を監視する市民ネットワーク

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 Ubin Watch news No.6
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  こんな中身のない修正法案で可決するんですか?

  有権者の疑問に答えない審議で可決

  「反対!」「廃案!」の怒号の中、7月4日午後5時半、衆議院郵政特別委員会で郵政民営化関連法案がついに可決されました。
  4月27日の上程から2カ月余、「異例の100時間を越す審議」「議論は尽くされたと」と言って強引に採決された法案ですが、どう見ても「民営化して郵便局は良くなるのか」という市民の素朴な疑問に答える審議とはなっていませんでした。この採決は郵便局を利用する国民に背を向けたものと言わざるを得ません。

  小泉首相が土壇場で認めた「修正案」にしても、自民党内の水面下の取引で決められた感が強く、何が変わったのかよくわかりません。現に7月4日の野党側総括質問では、一貫して「修正には応じられない」としていた小泉首相が一夜にして態度を変えた姿勢を「国民をだます二枚舌だ」と追及され、首相は「字句の修正にすぎず法案の内容は変わらない」と強弁したのでした。

  修正された内容は、(1)窓口会社の業務に、銀行・生命保険業の代理業務を例示、(2)持ち株会社が貯金、保険両社の株式を継続的に保有できるように金融2社の定款に盛り込む、(3)社会・地域貢献基金は2兆円まで積み立てが可能、(4)民営化委員会による民営化の進ちょく状況の「検証」を「見直し」に変更、(5)郵便局の設置は、都市部も含め利便性に万一にも支障が生じないよう十分配慮する、との4項目です。また6月30日の委員会答弁で竹中大臣は、郵便局設置基準について「都市部を含め万が一にも利用者の利便性に支障が生じないよう適切に対応する」と述べるとともに、現行1千万円の預け入れ限度額については「経営者の意見を十分聴取することが重要と認識しており、適切に対応していきたい」と民営化後の引き上げへ含みをもたせる見解を明らかにしました。

  何の保証もないパフォーマンス修正法案

  しかし、修正案のどれをとっても「抽象的な字句の修正」の域を出ません。
  例えば、窓口業務に銀行・生命保険業の代理業務を例示したとしても、あくまで「代理業務ができる」という「例示」であり「義務」ではありません。また、持ち株会社が金融2社株式を継続的に保有できるよう「定款に盛り込む」としても、定款は株主総会で変更可能であり永遠に保有する保証などありません。
  このように、修正案は法案を中身を何一つ変えるものでもなく、自民党の党内向けのパフォーマンスにすぎません。ましてや、国民の「郵便局が無くなる」「金融サービスが無くなる」という不安に答えるものとはなっていません。

  結局、民営化によって「郵便ポストは減って、天下りポスト増える」−つまり民営化で新会社5社(持ち株会社・窓口会社・郵便事業会社・郵貯銀行・郵便保険会社)の社長ポストと新法人郵貯簡保管理機構の理事長ポストが増えるかわりに、不採算のサービスはどんどん切り捨てられるということになる恐れがあるのです。
  国民が郵便局に求めているサービスは決してチケット業、コンビニ業、住宅リフォーム業などではなく、安全、確実、ていねいな郵便、金融サービスなのです。

  先週金曜日に自民党の8人の委員が賛成委員に差し替えられましたが、それまでの委員会審議では自民党も含めじつに9割以上の発言が民営化法案に疑問と反対の声を投げかけていました。
  解散と処分をちらつかせて党内反対派を抑えようとしても、市民はおどしには屈しません。

  小泉首相は「解散など考えていない。必ず法案は成立する」と強気の姿勢を崩していませんが、世論を無視しつづけたその審判はかならず下るでしょう。
  市民はこれからも毎日国会の動静を監視しつづけます。


  郵政民営化法案衆議院本会議で可決
  
次こそは参議院で否決しましょう

  賛成 233票 
  反対 228票 その差はわずか5票です。(棄権19票)
  この数字は、各議員の皆さんが信念を貫き、とりわけ自民党の少なくない皆さんが執行部の脅しや恫喝に屈せず正々堂々と本会議に臨まれた結果だと言えます。

  マスコミによる事前報道では、自民党から反対が出てもせいぜい20票程度、圧倒的多数で否決だろうなどと予想していました。しかし結果は見事にマスコミの予想を裏切りました。
  郵政民営化法案に対する市民の圧倒的疑問の声が、90%を超える地方議会からの反対の声が、国会に届いた瞬間だと思います。

  残念ながら今回は可決されてしまいましたが、私たちは次のラウンドの闘いに向けて大きな希望をもらいました。
  小泉政権はもはや信頼を失っています。竹中郵政民営化担当大臣による新自由主義路線はもはや破綻しています。小さな政府が結果的に大きな増税に結びつくような政策はもはや誰の目にもその詭弁の中身が明らかになっています。
  国民をIQの程度で推し量るような政権をこれ以上国会に居座らせていることは許されません。
  「きわどい勝負だったね」などと他人事のようにいっている首相に、今秋を待たずして審判を下してやりましょう。

  私たちは官僚や大企業による社会・市場の管理よりも、文字通り市民達がコントロールする市場の社会化を求めています。
  郵政事業の公共性を守り、その市民による社会的な事業の再構築のために、これからもより一層闘いを展開していきましょう。

  参議院で郵政民営化法案を完全に葬り去りましょう!

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