トップへ
ネットワークの主旨 ネットワークのこれまで ネットワーク賛同名簿 リンク集 ネットワーク討論広場


市民利用者不在の「基本方針」
いったい誰のための、何のための民営化か?
                                        郵政労働者ユニオン

  10月12日、161回臨時国会が召集され、小泉首相は所信表明演説で郵政民営化を「改革の本丸」と位置づけ、9月10日に閣議決定した「郵政民営化基本方針」をもとに、次期通常国会で民営化法案を提出するとしました。では、この「基本方針」とはどういうものなのでしょうか?

  はじめに民営化ありき
  「基本方針」は経済財政諮問会議において論議されたものですが、そこでは、民営化の目的、公共サービスのあり方、市民・利用者にとってどのように利便性があがるのかなど基本的な問題があらかじめ排除されていました。何のために、誰のためにという論議はなく、まず民営化を、という小泉首相の意に添うだけの論議に終始したのです。

  全国ネットワークは維持できるか?
  「基本方針」では純粋持ち株会社の下に「窓口ネットワーク会社」「郵便事業会社」「郵便貯金会社」「郵便保険会社」の4つの子会社を置くとしていますが、ユニバーサルサービス(全国一律サービス)は郵便会社にのみ課し、貯金・保険会社は対象外、窓口ネットワーク会社は努力義務としています。利潤追求が至上命題の民間会社となれば郵便局の統廃合や過疎地域からの撤退はさけられません。これまでの公共サービスを柱とした全国ネットワークの解体に必ずやつながり、市民・利用者無視のサービス切り捨てを押しつけるものとなります。

  第三種、第四種郵便は生き残れるか?
  「基本方針」では、郵便会社は「広く国内外の物流事業を行う」とし、将来的には国際物流企業化を視野に入れています。こうした事業体質の大転換は強固な経営基盤を必要とし、ユニバーサルサービスと矛盾をきたします。その矛盾の矛先は本来的な業務である郵便サービスはもとより、政策的・福祉的サービスである第三種、第四種郵便物(定期刊行物や盲人用郵便物など)に向けられる可能性が高いのです。
  このように「基本方針」には市民・利用者の視点はありません。

官僚支配の「官営」でもなく、営利追求の「民営」でもなく
郵政事業に新たな公共性を

  公共サービスが資本の食い物に!
  郵政事業は国民共有の財産としてこれまで歩んできました。民営化とはその国民の財産を一部の資本家に売り渡すことに他なりません。「基本方針」では公社と銀行業界、保険業界との間の綱引きが決着を見ていないためか、民営化後の郵便貯金会社、郵便保険会社の形がはっきりとしませんが、350兆円にのぼる郵貯・簡保の資金を民間に流し込むことが目的であることは間違いありません。郵便会社は営利追求の巨大物流企業を展望しているようですが、そのときユニバーサルサービスや公共の福祉はどうなるのでしょう?

  「首切り自由」の社会を許さない
  「基本方針」では、民営化と同時に職員の身分を「非公務員化」としていますが、郵便局に求められる公共サービスの担い手である現業公務員の大量削減は、社会が市場原理至上主義に覆い尽くされることを意味し、「首切り自由の社会」という流れをさらに加速させる効果をも生みます。07年4月までに「再就職のあっせん」を行なうことが経済財政諮問会議では議論されていましたが、中高年層のリストラと新会社への従属を強制する意図は明らかです。また、私たちは正規労働者だけを対象にした、いわゆる「身分問題」の論議には与しません。郵便局には12万人もの「ゆうメイト」と呼ばれる有期雇用労働者が働いていますが、まさに「首切り自由」の状況に置かれているのです。正規労働者と同様に、公共サービスの担い手であるゆうメイトへのいわれなき不当待遇の扱いを放置し、さらに一層それを拡大しようとする意図は許されません。

  市民・利用者に開かれた郵政事業を!
  私たちは郵政事業の民営化には反対です。しかし現在の公社をそのまま存続せよという立場には立ちません。公社となって、その実態はすでに民営化を前提とした営利企業とほとんど変わらないものとなりつつあり、公共サービスの提供者という姿から加速度的に離れています。その一方で特定局制度や天下りファミリー企業など官僚の牛耳る「官営」としての腐敗構造は温存されたままであり、郵政公社をこのまま放置すれば、民営化にならずとも郵政事業の公共性を破壊することは明らかです。

 公共サービスは広義の社会保障制度であるが故に、市民・利用者とそこで働く労働者が共同して管理と運営に参加できる開かれたシステム作りが必要です。私たちは郵政事業の新たな公共性を追求します。


   ・〒113-0001東京都文京区白山1-31-9 小林ビル3F  ピースネット気付
       ・TEL:03-3813-6492   ・FAX:03-5684-5870(アタック宛)



Copyright (c) 2005 Tadano Dave. All Rights Reserved.
(Web Master 多田野 Dave mailto:tadanodave@densobin.office.ne.jp