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リスキー(危険)な新社長 危ない郵貯銀行

  三井住友銀行は金融庁から4月27日、顧客の中小企業に対し融資と抱き合わせでデリバディブ商品(リスク商品)を押し売りしていたとして一部業務の停止の行政処分を受けました。銀行は融資するという強い立場を利用して他の金融商品を抱き合わせて販売してはならないという法律に違反したのです。

  何とこの法令違反が行われた当時、同行の頭取だったのが日本郵政株式会社社長の西川善文氏だったのです。当然、経営トップの責任問題として西川氏は国会でも追及されました。

  5月8日の参院行革特別委員会によばれた西川氏は、この行政処分について「大変深刻な事態と認識している」と反省の弁を述べたものの、不正な販売については「(当時)私の耳には入っていない。民間銀行なので収益追求は欠かせないが、利益を優先させる指導や指示は一切行っていない」と弁明、日本郵政の社長職については「任務を果たしたい」と辞任をきっぱりと否定したのです。

大企業には湯水のように
中小は「貸しはがし」

  しかし、いくら本人が否定しようが、三井住友銀行は徹底した利益追求型で知られた銀行のひとつです。バブル経済成長期には大企業を対象に湯水のような貸し付けを行い、バブル崩壊後には多額の不良資産を計上し国の公的資金で救済されると、今度は不良債権処理の至上命令の下、中小企業への容赦ない融資条件を課したのです。その手法は、「貸し渋り」「貸しはがし」と呼ばれる徹底したものでした。
  大手企業には甘く、中小には厳しいという企業姿勢が、今回の違法販売の根っこにあるとは言えないでしょうか。
  バブル経済崩壊以降、大手企業の財務は自己資本でまかなわれるようになり、銀行の貸し出し先が大手から中小へのシフトする中、今回のような融資とセットのリスク商品押し売りが行われたのです。

カードローン、消費者金融に活路

  今、大手銀行はカードローンや住宅ローンなど個人向け融資に力を入れています。
  三井住友銀行グループを見れば、サラリーマンなどの個人向け融資についてはカードローン(貸付利息8〜12%、限度額300万円)で貸し付け、与信が低い場合は三井住友グループの「アットローン」(貸付利息15〜18%、限度額300万円)、さらに与信が低ければ同グループの消費者金融大手「プロミス」(貸出金利25.55%)という区別をしています。
  三井住友銀行の各店の一隅には「その場で審査」と曇りガラスで囲われた「ローン契約機」コーナーがあり、融資希望者はその場で審査を受け、いずれかの「コース」に割り振られるのです。いずれにしても「胴元」の三井住友銀行は潤う仕組みとなっているのです。

西川新社長の第1声 「リスクをとる」

  今年1月、日本郵政の社長就任時の西川氏の第一声を思い出してください。
  「リスクが取れるか取れないかが、民営化会社と公社との違いだ。リスクをとって成功したものが利益を得る」
  こう抱負を述べた氏は、「個人、中小企業、零細企業向け」の融資にも意欲を見せ、保険についても「新分野を考えないとジリジリ減っていく」と語り医療保険など第3分野へも参入したい意向を示したのでした。
  その後選任した執行役員の中には、自身の出身行から臆面もなく2人を抜擢、その一人、宇野輝氏は住友クレジットサービス(現三井住友カード)で専務、副社長を歴任したカード事業のエキスパートなのです。

郵貯銀行の一隅に「ローン契約機」も

  先日、日本郵政株式会社が明らかにした新民営会社の概要では、郵便貯金銀行は200〜250の直営店を全国にもつこととなっています。これは大手都市銀行並みの設置数です。
  はたして新郵貯銀行の各店の片隅にも、「ローン契約機」が置かれるのでしょうか。「リスクをとる」と公言する新社長の下で、ふたたび中小企業や庶民は利益をとことん絞り取られるのでしょうか。
  リスキー(危険)な新社長の下で、来秋に誕生する民営郵政の未来は不安だらけです。

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