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UbinWatchNewsNo.41

郵政民営化、早期・抜本的見直しへ
郵政改革法案の熟議を

  1月28日、日本郵便(事業会社)は総務省による徴求に従い収支改善策報告書を提出しました。それによると、2010年度通期における営業損失は1050億円を見込むとなっています。
  営業損失の主な原因は、7月の小包統合時の混乱に関わる営業損益の悪化額が244億円としており、その他はIT化による郵便物数及び郵便業務収益の長期的な減少、ゆうパックの取扱物数の大幅減、さらに事業統合等に絡む人件費の大幅増加などを挙げています。
  この大幅な営業損失に対する収支改善策については、第一に人経費の抑制を挙げ、この報告書には具体的には書かれていませんが、これまで各マスコミが報道してきたように、今後職員の賃金カットや成果主義賃金制度の導入などが予定されているということです。
  1月7日に行われた日本郵政斎藤次郎社長による記者会見でも「人件費の合理化が一番の問題」と述べています。

  私たちは危惧しています。
  日本郵便の大幅な経営収支悪化の要因はそもそも郵政民営化の時点ですでに予測されていたのではないかということです。
  小包部門でいえば、かつて郵政公社の生田総裁の時代にその国際展開に失敗し営業赤字を積み増していました。日本通運(ペリカン便)との宅配便統合は郵政民営化後の西川社長体制になって進められたもので、当初からその経営基盤の危うさが指摘されていました。
  強引に、事前の準備もろくに整わないうちに統合を進めた日本郵便の経営判断の稚拙さはあまりにも無責任なものです。
  問われるべきはまず経営陣の責任能力の方ではないでしょうか。

  郵便局の現場の実態はもっとひどいことになっています。ここに私たちに届けられたある利用者からの苦情を一つ紹介しましょう

  年末の祝日に郵便局の「ゆうゆう」窓口に出かけるとそこは局外まで並ぶ長蛇の列。行列の中には子どもたちの姿もあり、5度を下回る寒風の中、小さな身体を震わせながら順番を待っていました。その列の一番後ろに回り、並ぶこと十数分。ようやく外から中に入れたと思ったら、「ゆうゆう窓口」には非正規従業員とおぼしき職員一人だけ。その一人が、切手購入、不在中に届けられたゆうパックの受け取り、書留の差し出しといった様々な注文に応えながら、油で揚げられる天ぷらのように跳ね回っているのです。にもかかわらずそのすぐ横に設置された年賀はがき販売ブースには二人の職員が救いの手を差し伸べるでもなく手持ち無沙汰で突っ立っているのです。業を煮やした男性客が声を荒らげる場面があったのですが、年賀はがきコーナーの職員は悪びれる様子もなく「すみません、会社が違うんで」と弁解しただけでした。

  私たちは危惧しています。
  郵政事業は今ズタズタに引き裂かれ地域の利用者からも見放されつつあります。何よりも切実にユニバーサルサービスを必要としている地域の利用者へのしわ寄せは深刻なものとなっています。
  郵政民営化の見直し、利潤追求型の私企業的経営手法によらないユニバーサルサービスの再建は待ったなしの状況です。

非正規社員の雇用調整・人員整理を進める日本郵便
―非正規社員を真っ先にリストラするとは何事か!―

  1月末頃から一部の日本郵便の職場で非正規社員の希望退職を募る張り紙が掲示されているようです。一部の支店とはいえ、全国から同様な報告が寄せられています。それによると、「業務量の減少等により要員配置の見直しが必要」なためにとのことです。ところが、今後この希望退職に応じなかった者には3月末での雇い止め通告がされるとの情報が入っています。
  2月12日付けで一斉に報道されました各社の記事にも、昨年夏の宅配便「ゆうパック」統合による巨額の赤字解消のために非正規社員を数千人規模で今3月末に雇い止めをする予定とあります。
  日本郵政斎藤社長は年初「人件費の合理化が一番の問題」と述べました。それがこのことだったのでしょうか。

  郵政グループには未だ20万人を超す非正規社員が働いています。日本郵便(事業会社)だけでも16万人が働いており、多くは半年ごとに契約を更新し続ける、低賃金・不安定雇用労働者です。
  昨年、亀井元郵政改革大臣による非正規社員の正社員化が指示されましたが、郵政グループが行った正社員化登用施策によって実際に正社員となれたのは、郵政全非正規社員のうちわずか4%に過ぎませんでした。

  郵政グループの経営状況の困難さをすべて現場社員のリストラによって乗り切ろうという会社経営陣の方針は、経営者としてはまったく無責任なものと断じざるを得ません。それもまず真っ先に非正規社員の雇用調整に手をつけるというのは、これまで製造現場などでの派遣切りが社会的に糾弾されてきた経過を無視した、まるで社会の世論に真っ向から挑戦するかのようなやり方ではないでしょうか。

  そもそそもは小泉新自由主義路線が始まりでした。非正規労働者の増大と格差の拡大、困窮の原因を作りだしてきた路線こそをきちんと精算することこそが真っ先に問われていることです。
  小泉改革の象徴、それが郵政民営化でした。その民営郵政グループで働く20万人非正規社員の均等待遇の実現こそが、その新自由主義路線を精算する象徴的な施策となるべきものです。亀井静香氏の思いもまさにそこにあったはずです。
  現経営陣には今郵政改革法案の根本的理念がまったく理解されていないものと断じざるを得ません。
  経営陣の方針を根本的に転換させるためにも、政治の力が必要です。国会での郵政改革の理念の再確認が問われています。

【私たちのこれまでの変わらぬ基本的な提言】
株式会社から独立採算制の市民公社へ

  経営に関わるすべての情報を開示させることによって、市民が事業を監視し、経営理念や目標を提言できるようにする。
  さらに、市民、現場労働者、実質的経営事務担当者、この3者による代表が一体となった経営会議を年1回開設し、ここを最高経営意志決定機関にする。年間経営執行は経営会議によって選出された経営執行担当者が責任を持つ。
  経営会議は、地方、地域ごとに各級会議を置き、そこで、地方・地域の実情にあった経営の監視、提言を行う。

 

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