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Ubin Watch News No.46

郵政民営化法改正案に反対を!

◎ 改革の理念を投げ捨て民営化路線へ回帰

 2010年10月に国会に提出された郵政改革法案は、一度もまともな審議もされることなく、政府・与党によって取り下げられることになりました。そして、小泉政権下で2005年10月2小泉純一郎1日に成立した郵政民営化法を一部修正した改正法案を自民、公明両党が国会に提出し、それに民主党も賛成・成立というシナリオが報道されています。

 民主、社民、国民新党の連立政権時代につくられた郵政改革法案は、株式会社化は変更しないという深刻な欠陥、正社員化やユニバーサルサービス拡充という理念の後退につぐ後退など問題もありました。しかし、ここにいたり、その理念さえも投げ捨てて、小泉・新自由主義構造改革路線の流れに沿った郵政民営化法の修正という、より悪い結末に向かおうとしています。

◎ もっと自由にお金もうけができるようになる

 民営化法改正案が可決されると、より自由な経営が可能になります。つまり、配達員に保険貯金の営業という更なる労働強化をさせたり、銀行や地域金融や保険会社の仕事を横取りしたり、民営化利権で大問題になった「かんぽの宿」の売却もOKになってしまいます。はては詐欺とペテンの国際金融市場の巨大プレーヤーとなることも夢ではなくなるのです。
 私たちはこんなことを望んでいたのではありません。

 「そうしないと経営が持たない!」と日本郵政の経営陣は言います。しかし本来は黒字でも赤字でも必要な費用はみんなで負担するという公共サービスとしての郵政事業だったものが、民営化によって儲からなければならない、というふうにされてしまったのです。だったら民営化をやめて公共サービスとして再確立すればいいじゃないか、という簡単な話しなのです。
 もちろん前に戻れとだけいっているのではありません。公共サービスとしての理念を発展させるためには、公共サービスを担い、利用するすべての関係者が関与する仕組みの構築が必要です。

◎ 株式100%売却という方針に変わりなし

郵政民営化見直し案 もうひとつ問題があります。改正案の可決によって現在100%政府が保有する株式を売却することが可能になります。
 現在の郵政民営化法は、持ち株会社である「日本郵政」の株を3分の2以下の範囲内で「できるだけ早期」に売却、「ゆうちょ銀行」「かんぽ生命」の両金融会社は2017年9月末までに全て処分すると規定しています。

 今回の改正案では「ゆうちょ銀行」と「かんぽ生命」の株式売却期限を削除し、「全てを処分することを目指す。できる限り早期に処分する」とするようです。つまり、努力目標に変わっただけでなんら変わってはいないのです。

 政府は東日本大震災の復興財源のひとつとして「日本郵政」の株式を早期に処分する計画です。つまり持ち株会社である「日本郵政」の株式売却益の一部を復興財源とするのであり、「ゆうちょ銀行」「かんぽ生命」の両金融会社の株式売却の期限や割合とは全く関係がないのです。

◎ 「復興財源」というショックドクトリン

ショック・ドクトリン 現在、政府が保有する「日本郵政」株は1億5000万株、額面にして約8.5兆円。その3分の2を額面価額で売却すると約5.6兆円。これが復興財源になるならいいじゃないか、という意見もあるでしょう。

 しかし冷静に考える必要があります。そもそも株式売却は、復興財源を目的として想定されていたわけではないのです。ハリケーンや津波などの大災害、あるいは軍事クーデターなどの「ショック」を利用して世界中で進められてきた民営化・構造改革・新自由主義を告発した『ショック・ドクトリン』という本があります。そこで描かれている恐るべき事態と、今回の「復興財源」を利用した郵政民営化法改正案の成立が重なります。

◎ 結局は将来の税負担になる

 もうひとつ問題があります。いったい誰が巨額の資金をはたいて日本郵政の株式を購入するのでしょうか。金融機関? 政策投資銀行? 企業? 外国マネー? しかしこの間の金融危機のなかで明らかになったのは、国債発行や日銀の金融緩和によって、金融市場や株式市場はなんとか息をつないでいる、ということです。その財源はもちろん将来の税負担なのです。
 つまり日本郵政株の売却益の出所は、その大半が税金からのものになる可能性が高いということです。

◎ 「復興財源」の確保は原発利権や不平等税制の是正で

 すべての国民が等しく復興財源を負担しなければならない、という政治宣伝は「ショックドクトリン」そのものです。そんなウソはもうたくさんです。
 災害や放射能被害から立ち直るための「復興財源」は、原子力利権、大企業・金持ち優遇の税制、無制限な金融緩和、租税回避などなど、不公正、不平等な政策、税制、財政金融政策を根本から改めることで確保すべきです。

 公共サービスを市場から取り戻すために、郵政民営化法改正案に反対しよう!

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